ストラテジー(MicroStrategy)のSTRC優先株は今週、ビットコイン(BTC)が6万3000ドルを割り込む中で90ドル近くまで下落し、その後は発行価格である100ドル付近まで回復した。今年の主要なビットコイン下落局面ごとに繰り返されてきたパターンである。
この動きは、株主が半月ごとの配当に切り替える案を承認する直前に起きた。会社側は、この変更により株価の安定と発行価格付近での取引の強化を見込んでいる。
ストラテジー(Nasdaq: STRC)は、変動金利型のシリーズA永久ストレッチ優先株を発行し、ビットコイン購入資金を調達している。配当利回りは年11.5%で、4か月連続で据え置かれている。
この株式は100ドル付近で取引される設計だ。発行価格を下回ると利率が調整され、買い手を引き込む仕組みとなっている。
この設計は繰り返し試されてきた。STRCは6月3日、3か月ぶりに95ドルを割り込み、終値は94.65ドルだった。ビットコインが6万2000ドルに下落し、清算額が16億ドルを超えた影響である。6月8日には一時90ドル付近まで下げ、終値は93ドル前後で推移した。
この割引率は重要だ。なぜならストラテジーは、株価が発行価格付近となった際に主に新規STRCを発行するからである。この乖離が拡大したときには、新規発行を一時停止した過去もある。
この優先株は今年、約7万7000BTCの購入資金となった。現物ETFによる米国全体の純購入量を上回る規模である。
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ストラテジーは6月9日時点で84万5256BTCを保有していた。配当や債務返済のために約10億ドルの現金も確保している。
このバランスシート構成から、STRCの値動きは独自の仕組み以上に、ビットコイン価格のセンチメントに左右される傾向がある。ビットコイン売却による圧力が株価に反映されるたび、その連動性が見て取れる。
アナリストのマイケル・ファン・デ・ポッペ氏は、ビットコインが6万5000ドルの下で足踏みしていると指摘する。この水準は2月の下落以降、サポートからレジスタンスへ転換した。
同氏は、明確な上抜けがあれば、短期間で7万2000ドルから7万4000ドルへの急伸につながり、優先株への圧力も和らぐ可能性があると述べる。
一方で、急速な回復を見込まない声もある。エコノミストのピーター・シフ氏は、この割引はビットコインの価格だけでなく、株式モデルそのものを反映していると指摘する。
シフ氏は、最近の新規購入により普通株主の利益が損なわれたと主張する。これに対しストラテジーは、営業キャッシュフローからSTRC配当を支払う半月ごとのスケジュールが、価格変動を抑え、再投資を加速すると説明している。初回は6月30日時点の株主に適用され、7月15日に配当金が支払われる予定だ。
運用変更が実施され、ビットコイン相場がどちらに動くか――その初めての試練が月末に訪れる。