ビットコイン(BTC)は2020年以降、時価総額上位100のアルトコインの大半を上回るパフォーマンスを記録してきた。一方、チャート分析ではアルトコイン市場全体になお約50%の下落余地があることが示唆されている。アルトコイン時価総額指数(TOTAL2)は過去1週間で大きく下落し、8640億ドル前後で推移している。市場の弱さを示す2つのチャートが、下落圧力の継続を示している。
最初のチャートは2020年当時の上位100コインを100にインデックス化したもの。ビットコインは米ドル建て、各アルトコインはビットコイン建てで表示している。
この基点から、ビットコインは対数グラフ上で1000に近づくまで上昇した。一方、大半のアルトコインは100から10、1、またはそれ以下に下落した。つまり多くの旧主要銘柄はビットコインに対し90%から99%の価値を失った。テラ・ルナ・クラシック(LUNC)がとくに極端な下落を記録した。
この指標は「機会費用」を示す点で重要である。多くのアルトコインを保有していた場合、単純なビットコイン投資に5年以上大きく劣後したことになる。また、どの銘柄を選んでもビットコインに対し価値維持が困難だったことも読み取れる。
わずかに元本近辺を維持した銘柄もあるが、大半はBTCではなくそうした「生き残り」を選んだ場合も長期的な損失となった。
現在の下落トレンドでも流れは変わっていない。ビットコインは6万1228ドル付近で推移し、きょうは約2%、過去1年で約44%下落している。対してアルトコインはさらに大きく値下がりし、直近30日間でBTCが約24%下落したのに対し、イーサリアム(ETH)は約31%安となった。
2つ目のチャートは、週間足で描かれたTOTAL2の3つのサイクルトップを示している。直近のピークは1兆7700億ドルに達した。
参考となる過去の下落率は2回ある。2018年の弱気相場では49週間で92%下落、2021年から2022年の下落局面は31週間で75%下落した。
両者の期間は平均して約40週。直近の75%下落を1兆7700億ドルに適用すると、大型銘柄の底は4360億ドル付近に推計できる。
TOTAL2は現在8647億3000万ドルで、先ほど割り込んだ9426億2000万ドルを下回っている。サポート(支持帯)のグリーン色部分、4940億5000万ドル付近は以前のサイクルの底値だった。
4360億ドルへの下落となれば、このサポートを割り込み、2022年の4275億7000万ドルの底値を再び試す展開になる。つまり現水準からさらに約50%下落する余地となる。
このタイミングは頂点から約40週後、2026年7月中旬と重なる。ビットコインのドミナンス(支配率)上昇がアルトコインから資金が流出する主因となっている。
ただし過去のサイクルが将来の動向を保証するものではない。現物ビットコインETFへの資金流入やマクロ経済など外部要因で動きは変動しうる。
週足で9426億2000万ドルを回復すれば、この弱気シナリオは弱まる。それまでは下値リスクが大きく、アルトコイン市場の回復(altseason)はさらに先送りとなる。


