米国人は、人工知能(AI)に関する最大の懸念として「雇用喪失」を挙げ、最も期待することには「がんなどの病気の治療」を選んだ。アンソロピック社が約5万2000人を対象に実施した調査で明らかとなった。
本調査は、AIへの期待と恐れの間にある大きなギャップを浮き彫りにした。米国内では実際の解雇事例や自動化に対する政治的圧力が高まっている。
アンソロピック社は2025年末、初のPublic Record調査として米国人5万1993人にアンケートを実施した。「雇用喪失」は64%で最も高く、全州で最大だった。
アイオワ州では71%、ミシシッピ州では57%が「雇用喪失」を懸念した。民主党支持者の67%、共和党支持者の62%でトップとなった。
最新ニュースをXでフォロー
次に「認知的依存」(56%)、「誤情報」(52%)が続いた。AI企業を信頼すると答えた米国人は、わずか15%にとどまった。調査結果によると、
この懸念は現実だ。BeInCryptoは報じているが、2026年5月の米国における解雇3万8579人の要因がAIだった。月間合計の約40%を占める。
2026年通年で、雇用主は合計8万7714人の解雇をAIと関連付けている。この数字は、2025年通年のAI要因による解雇数(5万4836人)をすでに上回っている。
こうした圧力はワシントンにも波及している。エリザベス・ウォーレン上院議員やバーニー・サンダース上院議員らが議会に労働者保護を求めるよう要請した。
ただし、全員が同意しているわけではない。アマゾン創業者ジェフ・ベゾス氏は「雇用喪失説」を否定し、むしろAIによる労働力不足を予測している。ベゾス氏は、自身のAIスタートアップ「プロメテウス」が120億ドルを資金調達し、評価額410億ドルへ到達した際にこう発言した。
期待する使い道では「がんやアルツハイマーといった病気の治療」が48%でトップ3に入った。「障害者支援」が36%で続いた。
監督強化には高い支持が集まった。回答者の71%がAIへの政府関与を望んでいる。民主党支持者の79%、共和党支持者の68%が含まれる。
AI開発を人類の利益へ向けて誘導する方法として、47%が「企業に法的責任を課す」ことを支持し、44%は「成長より安全性重視」を望んだ。
アンソロピック社は、AIの普及が進むにつれ、同様のPublic Record調査を継続する計画。初回の調査結果は、米国社会がAIの進展に大きな期待を寄せつつも、開発企業への不信感を強く示していることを映し出している。
YouTubeチャンネル登録で、専門家による最新インサイトをチェック


