3Dモデルのデータをもとにフィギュアやドローン・ミニチュアカーのパーツ、ガジェットなどを作れる家庭用3Dプリンター。手作業では難しい造形が可能だったり、同じものを量産したりできることが魅力ですよね。近年は自宅でも使用できる家庭用の3Dプリンターも普及してきています。しかし熱溶解積層方式(FFF・FDM)や光造形方式(SLA)など、仕組みの異なる3Dプリンターがあるうえ、メーカーや値段もさまざま。はじめて購入する場合、どの3Dプリンターがよいか迷いますよね。
今回は、各メーカーの最新商品や売れ筋上位から人気の家庭用3Dプリンター8商品を集め、8個のポイントで比較して徹底検証。おすすめの家庭用3Dプリンターをランキング形式でご紹介します。マイベストが定義するベストな家庭用3Dプリンターは「操作も準備も簡単。生活の邪魔にならず、放っておいても短時間できれいな作品ができる1台」。徹底検証してわかった家庭用3Dプリンターの本当の選び方も解説しますので、ぜひ購入の際の参考にしてください。
マイベストではベストな家庭用3Dプリンターを「操作も準備も簡単。生活の邪魔にならず、放っておいても短時間できれいな作品ができる1台」と定義。ベストな商品を探すために、人気メーカーの最新商品やAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位の家庭用3Dプリンター8商品を集め、以下の8個のポイントで徹底検証しました。検証①:出力のスピード検証②:仕上がりのきれいさ検証③:準備のしやすさ検証④:使い勝手の良さ検証⑤:静かさ検証⑥:外出時の安心感検証⑦:作業の中断・再開のしやすさ検証⑧:睡眠時の使いやすさ
おすすめスコア:4.53(2026/01/14時点)
最安価格:45,300円(2026/01/14時点)
組み立ても設定も楽!初心者から上級者まで満足のベストバイ
Bambu Labの熱溶解式3Dプリンター「Bambu Lab A1 mini 3D プリンター」は初心者から上級者まで誰にでもおすすめできる1台。印刷速度と仕上がりのきれいさを両立しているだけでなく、稼動させるまで準備も容易です。出力のスピードの検証では、テストモデルである3DBenchyの印刷にかかった時間が42分と非常に高速。仕上がりの面でも申し分なく、積層痕は目を凝らさないとわからないほど。熱溶解方式のなかでも非常にきれいな仕上がりの印象でした。細かい印刷も行えるため、多少加工は必要にはなりますが、上級者向けの造形やフィギュア造形などにも使用できそうです。組み立ての手間はほとんどなく、レベリングも完全にオートで初心者も扱いやすい印象。今回の検証で非常に好印象だったのが、印刷中のキャリブレーション機能です。本体は印刷で非常に強く揺れますが、その揺れを自ら補正し常に水平が整った状態で印刷されるため、ほかの機種と比べても印刷の失敗は少ない印象を受けました。指定スライサーはBambu Studio。3mfファイルで印刷しますが、ほかの無料スライサーに対応するプリセットは2024年5月時点では実装されていませんでした。初心者には設定が難しいため専用のものを使用するのがおすすめ。また、Bambu Studioで行えるのはスライスとモデルのエクスポートのみなので、モデルの作成は行えない点は留意しておきましょう。専用アプリとmicroSDでデータを転送可能で、データは転送しやすいといえます。また、アプリや専用ソフトで遠隔操作を行えるほか、デフォルトで監視カメラやタイムラプス機能も搭載。成形の様子を存分に楽しむことができるのが大きな魅力です。材料切れセンサーもついているため、印刷の失敗のストレスを低減できるでしょう。稼動音は51.3dBと、同じ部屋にいてもほとんど稼動音が気にならないレベルです。脱臭系の機能はないためフィラメントを溶かすにおいはありますが、気になるほどではありませんでした。
おすすめスコア:4.51(2026/01/14時点)
最安価格:89,100円(2026/01/14時点)
圧倒的な印刷スピード!初心者も使いやすい
APPLE TREEの「FLASHFORGE Adventurer5M Pro FFA-105M」は、熱溶解積層方式の3Dプリンター。最大印刷速度が600mm/sと非常に速いため、印刷スピードを重視する人におすすめです。テストモデルとして3DBenchyを印刷したところ、26分と比較したなかでも短時間で完了しました。印刷までの準備も組み立て不要で、初期セットアップは画面に従えば簡単にできるため、3Dプリントをはじめたい初心者にもぴったり。オートレベリング機能つきなので水平をとる手間もかかりません。作業の中断・再開も操作パネル上のボタンで気軽にできます。また、作動音は最大60.7dBと大きめなものの、脱臭フィルターや囲いつきでにおいへの配慮があります。さらに、内蔵カメラによる遠隔監視機能や、材料切れセンサーが備わっているので、夜間だけでなく日中の外出中も稼動させやすいでしょう。使い勝手のよさも魅力の1つ。Wi-FiやUSBでデータ転送ができ、使いやすい専用スライサーも付属しています。OSの互換性が広いのもうれしいポイント。対応する材料もオーソドックスなPLAだけでなく、比較的印刷が難しいABSやTPUにも対応しています。一方で、デフォルトの設定で3Dbenchyを印刷したところ、印刷に3回失敗。ノズルが造形物に引っかかってベッドから造形物が外れてしまいやすい点が気になります。また、細かい部分の精度が甘いため、より印刷の精度を高めたいならスピードを遅くするとよいでしょう。初心者から上級者まで幅広く使える高性能な家庭用3Dプリンターだといえます。手軽にはじめられ、さまざまな用途に使える頼もしい1台です。購入を検討されている人は、ぜひチェックしてみてください。
おすすめスコア:4.45(2026/01/17時点)
最安価格:30,222円(2026/01/17時点)
準備が楽で高性能。エラーも少なく初心者も扱いやすい一台
Crealityの「Ender-3 V3 SE」は、初心者におすすめの熱溶解積層方式の3Dプリンター。印刷速度が速いうえ、ユーザーが多く情報を集めたり部品の交換を行いやすいことが大きな魅力のメーカーです。出力のスピードの検証では、テストモデルである3DBenchyの印刷にかかった時間は約52分という結果で高評価に。短時間で完成しましたが仕上がりも良く、表面の積層痕もあまり気になりません。傾斜の大きいところでも表面が崩れず、水平・垂直における精度も非常に高いと感じました。組み立ての容易さも大きな魅力。ネジと大きなパーツが4つ以内と、30分かからずに組み立てられました。オートレベリング機能もあり、オートレベリングを実行後さらに0.01mmの精度で16地点ごとに操作パネル上でも調整することができ、準備はとても楽な印象です。専用スライサーであるCreality Printのほか、2種類以上のスライサーで対応できることがわかりました。操作パネルも日本語対応であるうえ、イラストがついています。操作もわかりやすく、使いやすいと感じました。データの転送はSDカードで可能。また、一時停止などの操作もスムーズに行えます。一方で、稼動音が約57.5dBと大きいことと、材料切れセンサーがないという点で評価が伸び悩みました。「Ender-3 V3 SE」などの高速機はどうしても音が大きくなりがちなので、日中に作業時間を確保することをおすすめします。また囲いやフィルターなどもないため、子どもやペットが入らないような場所で稼動するほうが良いでしょう。準備が簡単で熱溶解積層方式のメリットを最大限発揮していて仕上がりがきれいな、入門機にぴったりのベストバイです。
おすすめスコア:4.45(2026/01/07時点)
最安価格:78,779円(2026/01/07時点)
準備はほぼ必要なく、高速で仕上がりも良好
「K1 FDM 3Dプリンター」はCrealityから2023年4月に登場した新シリーズの熱溶解積層方式の1台です。エンクロージャーという囲いがあることや、Z軸が3点あることが特徴的。印刷速度が最高600mm/sの高速機と謳っています。出力のスピードの検証では、テストモデルである3DBenchyの印刷にかかった時間は約46分と非常に速く、表面の積層痕もそれほど気にならない仕上がり。オーバーハングテストモデルの尖塔はかなりきれいに生成でき、糸や枝といったものはほとんど目立ちませんでした。隙間なども均一で非常に精細に印刷できる印象です。一方、球のサポート部分は土台までしか成形できませんでした。自立できる面のない立体を製作するときは設定を調整する必要があるといえます。組み立てもほとんど完了している状態で届きます。取りつけは扉のノブ・ディスプレイ・フィラメントホルダーのみ。一点、Z軸を固定しているネジを外す場所が3か所あるため、ディスプレイの説明どおり取り外してから使用を開始する必要がある点に注意。オートレベリングが可能で、最初のセッティングやチェックもすべて自動で行えます。専用スライサーであるCreality Printのほか、LycheeSlicerなども使用できます。データの転送はUSBで行え、ローカルHDDにコピー可能。操作はタッチパネルでイラストもついています。ただし現在のバージョンでは日本語に対応していないため、今後のアップデートを待ちましょう。稼動音は約64.5dBと非常に音が気になりました。主にエクストルーダー部を冷ますファンの音が大きく、夜間の稼動は不向きだといえます。フィラメントの不足を検知するAIカメラが別売りで取りつけ可能。稼動時間が長い人は購入を検討しましょう。「K1 FDM 3Dプリンター」は発売当初初期不良が多く、ノズルの詰まりやノズルやプラットフォームの加熱でエラーが起こるなどのトラブルが報告されていましたが、今回の検証ではトラブルもなく順調に稼動できました。
おすすめスコア:4.34(2026/01/13時点)
最安価格:99,990円(2026/01/13時点)
準備が楽で精度も高い。遠隔で監視できる使い勝手のよい1台
充電ケーブルなどの販売で知名度の高いAnkerから、AnkerMakeというブランドの「Ankermake M5」が登場。高速機として販売時にとても話題になりました。土台となるベッド部分がかなり大きいことが特徴の熱溶解積層方式です。出力のスピードの検証では、テストモデルである3DBenchyの印刷にかかった時間は約48分という結果で高評価。非常に短時間で完成しましたが非常に精細に印刷できる印象で、表面の積層痕も気になりません。隙間がモデルどおり均一で、球も下部が垂れずにモデルどおり成形できました。組み立ても説明書や本体のマークが非常にわかりやすく単純。最初のセッティングやオートレベリングもすべて自動で完了するため、準備の楽さが大きな魅力です。詳細な数値は表示されませんが、製作したボートの天板の角度も約0.5度とかなり水平に近く、オートレベリングの精度の高さがうかがえます。純正スライサーのほかCura・LycheeSlicer・PrusaSlicerにもプリセットが収録されていますが、設定を細かく行わないと純正スライサー以外ではうまく動作しませんでした。一方で、純正スライサーや操作するタッチパネルは、完全に日本語に対応しておりイラストもあるためとても使いやすいと感じました。専用アプリからは稼動状況を確認でき、材料切れセンサーもあるため外出時や長時間の稼動時も安心して使いやすいといえます。しかし、稼動音は約61.1dBととても大きく、就寝時の稼動は不向き。日中に調整しながらの製作がおすすめです。プリントできるサイズに対して土台の部分がとても大きく、ワークスペースを広くとる必要があるため作業場が広い方が作業しやすいでしょう。
おすすめスコア:4.15(2026/01/14時点)
最安価格:39,999円(2026/01/14時点)
設定に慣れが必要だが、印刷速度や仕上がりはまずまず
2018年に創業したSovolは、3Dプリンターとその周辺機器やアクセサリを販売する企業です。「3Dプリンター SV06」は、さまざまな素材のフィラメントが使用可能だと謳っている熱溶解積層方式の家庭用3Dプリンターです。出力のスピードの検証では、テストモデルである3DBenchyの印刷にかかった時間は約97分と標準的な速さ。3DBenchyの船尾の文字の判読はできないものの、細かい凹凸は再現できました。表面の積層痕も気にならない仕上がりで、オーバーハングモデルではサポートなしでもある程度垂れずに印刷できました。組み立てはパーツが7つで開封時は少し組み立てが難しそうな印象を持ちましたが、それぞれのパーツが大きくわかりやすいため思いのほか簡単でした。オートレベリングの機能はあるものの、Z軸の高さの設定は自分で行います。適正な高さに設定できるまでかなりの時間を要しました。操作パネルもイラストがなく日本語に対応していないため、説明書の手順どおりに行うことに慣れが必要な印象。また、製作したボートの天板も約1.6度の傾きがあり、時間をかけたレベリングでも不十分だったため、準備の難易度は高いといえます。純正スライサーはありませんが、Cura・LycheeSlicerを使用でき、PrusaSlicerでは2023年11月現在のバージョン(Ver.2.6.1)でベータ版が使用可能。どのスライサーでも問題なく書き出しができる印象です。データの転送はmicroSDのみ。デバイスによっては変換アダプタなどを用意する必要があるでしょう。稼動音は約62.9dBと大きめ。とくに、印刷直前の動作で大きな音が出ると感じましたが、印刷中の稼動音は、日中ならまったく問題ないレベルだといえます。脱臭系の機能はないため、フィラメントを溶かすにおいはありますが、気になるほどではありません。
おすすめスコア:3.93(2026/01/17時点)
最安価格:49,500円(2026/01/17時点)
遠隔操作ができ操作がわかりやすいが、仕上がりがいまひとつ
2012年設立のFLASHFORGEは、3Dプリンターや周辺機器、ソフトウェアなどをリリースしており、家庭用3Dプリンター市場でも馴染みの深いメーカーです。「Adventurer 3」は、家庭用3Dプリンターのエントリーモデルを学校や家庭にいち早く普及した熱溶解積層方式の1台。プリントできるサイズは近年のほかの商品と比べると少し小さめだといえます。出力のスピードの検証では、テストモデルである3DBenchyの印刷にかかった時間は約94分と標準的な速さです。一方仕上がりは、3つのテストモデルのいずれも糸が引いており少しもろい構造になっている印象。球も下部がうまく成形できていなかったり、ブリッジの表面も崩れていたりしました。組み立てはほとんど完了しておりエクストルーダーを装着したり、ストッパーを外したりするだけで簡単に組み立てられるといえます。また、操作はタッチパネルで日本語に対応しているためとてもわかりやすく、操作の難易度は低い印象。一方でレベリングは自分で行う必要があるうえ、適正に調整するのが難しいと感じました。純正のソフトでは遠隔で操作が行えるうえ、クラウドサービスを利用して遠隔で監視可能です。遠隔操作はできませんが、LycheeSlicerもスライサーとして使用可能。データ転送はUSBで行え、ローカルのHDDに保存できます。停電後にデータを復元する機能はありませんが材料切れセンサーはあるため、基本的には日中も長時間稼動できるといえます。稼動音は約53.3dBと少し大きめですが、隣の部屋で稼動するならそれほど気にならないといえます。ただしデフォルトの設定だと動作の完了を知らせる音が非常に大きいため、夜間も稼動する場合は設定でオフにしておくとよいでしょう。また、扉があるためフィラメントを溶かすにおいは、まったく気になりませんでした。
おすすめスコア:3.53(2026/01/17時点)
最安価格:27,280円(2026/01/17時点)
準備が非常に簡単だが、印刷速度が遅く仕上がりもいまひとつ
ENTINAは主に初心者向けの家庭用3Dプリンターの開発・販売を行っているメーカー。「3Dプリンター Tina 2S」は、サイズもコンパクト・軽量で、成形できるサイズも小さめな溶解積層方式の商品です。出力のスピードの検証では、テストモデルである3DBenchyの印刷にかかった時間が約110分と少し時間がかかりました。仕上がりの面では水平はかなり精緻に設定できているものの、球の下部やサポートがなく傾斜が大きい部分は大きく表面が崩れる結果に。複雑なモデルをきれいに印刷するのは難易度が高いと感じました。組み立ての必要はほとんどなく、レベリングも完全にオートなので準備は非常に簡単です。操作はノブで日本語に対応していますが、イラストがないため手順に慣れるには少し時間がかかるでしょう。指定スライサーはWiibuilderです。ほかのスライサーでもファイル自体は書き出せますが、Wiibuilder以外ではうまく印刷できない印象でした。また印刷可能なサイズが小さく、今回のオーバーハングテストモデルより大きいものは、3Dモデルを縮小したり分割したりして印刷する必要があるでしょう。専用アプリとmicroSDでデータを転送可能ですが、専用アプリでは遠隔操作等はできません。また、材料切れセンサーもないため、まとまった時間で作業できる日に稼動させることがおすすめです。稼動音は約53.6dBと少し大きめですが、隣の部屋にいれば気にならないレベルで、日中の稼動も騒音はほとんど気になりません。脱臭系の機能はないためフィラメントを溶かすにおいはありますが、気になるほどではありませんでした。
監修者:かける(3Dプリンター専門家・機械設計エンジニア)
ガイド:伊藤あずさ(DIYアドバイザー/元ホームセンター店員/マイベストDIY担当)
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