Acurastは24日、日常的に利用されるスマートフォンをセキュアなコンピュートノードとして活用する分散型ネットワークであり、正式に22万5000台のスマートフォンによるコンピュートネットワークをBase上で稼働開始した。これは、機密性の高いオンチェーンの人工知能(AI)をWeb3の主流へと導く大きな進展。
Baseは、分散型アプリケーションを高速・低コスト・高スケーラビリティで実現するために設計されたイーサリアムのレイヤー2チェーンであり、今回の統合により、開発者が世界中の数百万台のスマートフォンを活用し、機密AIワークロードを直接オンチェーンで運用できるようになった。
従来の中央集権型インフラに頼るのではなく、このネットワークはモバイルデバイスに組み込まれたTrusted Execution Environments(TEE)を活用し、機微なタスクを安全に実行することで、利用者のプライバシー保護と検証性の両立を実現した。
Acurastは、世界中にすでに展開されている数十億台のスマートフォンを活用し、分散型のコンピュートレイヤーの創出を目指す。従来のクラウドプロバイダーによる中央集権型サーバーは、検閲やデータ漏洩リスクを伴う。一方で、Acurastのモデルは140カ国以上のデバイスにワークロードを分散し、すべての機密AI推論タスクをセキュアなハードウェアエンクレーブ内で実行する。
Baseの創設者、ジェシー・ポラック氏のコメント:
「Baseはビルダーにとって斬新な発想をオンチェーンで実現できる最高の場を提供することを目的にしている。Acurastはスマートフォンによる分散型かつ機密性の高いコンピュートを導入することで、この機会をさらに拡大させた。これにより、開発者はBase上で安全かつ検証可能、そして中央集権に依存しないAIワークロードの実行が可能となる。現実世界の自律型アプリケーションを完全にオンチェーン化するためのインフラだ。」
本ネットワークはトークン発行イベントを経て、Baseのメインネットで稼働を開始しており、すでに本番ワークロードを安全に処理している。
Acurastの創業者、アレッサンドロ・デ・カルリ氏のコメント:
「AIエージェントがオンチェーン上の現実資産を管理するのであれば、中央集権型サーバーだけに依存することはできない。スマートフォンを基盤とするTEEを活用することで、検証可能な分散型・ユーザー主導の機密AIを実現している。」
この統合の鍵となるのは、コンピュートへの支払いメカニズムである。
Acurastは、Baseネットワーク上でUSDCによるネイティブ決済をサポートし、ブリッジやオフチェーン決済レイヤーを必要としない。AIエージェントは、x402決済規格(もともとはHTTPベースのステーブルコイン即時決済を実現するために開発)を活用することで、リアルタイムで自動的にコンピュートリソースに対し支払いができる。
これにより分散型サービスにおけるリクエストごとの従量課金モデルが実現し、AIエージェントがタスク処理のたびUSDCで自動的に料金を精算できるようになる。APIやデータサービス、高度なオンチェーンロジックと自律的に連携するWeb3アプリの基盤だ。
Base上でAcurastを利用する開発者は、Acurast Hubを通じてデバイスの登録やコンピュートインフラの管理をBaseウォレットで行える。
Hub内では、取引の自動実行や資産管理、オンチェーン決済などを行う自律型AIエージェント(ボット等)をセキュアにデプロイできる。入出力情報はすべて暗号化されており、ノード運用者にも内容は見えない。
すべてのAI推論はスマートフォンのTEE内で処理され、デバイス所有者や外部の第三者が機密情報にアクセスできない設計。金融・ID・企業ワークフロー等、プライバシー重視の用途に最適。
この動きはAcurastの急速な成長を受けたもの。2025年を通じて、分散型コンピュートネットワークは飛躍的に拡大し、数万台規模から数十万台のスマートフォンへとWeb3ワークロードの基盤を広げた。
Acurastは大規模な機密コンピューティングの発展を推進し、分散型物理インフラ(DePIN)、オンチェーンAI、リアルタイム機械ネイティブ決済を融合する。
ネイティブトークンが主要取引所で取引され、グローバルネットワークが本番ジョブを実行する今、Acurastは「分散型・検証可能・機密・自律設計」という新しいオンチェーンアプリケーションの基盤構築を目指している。

