米フィンテック企業ソーファイ(SoFi Technologies)が、米決済大手マスターカード(Mastercard)との提携強化を3月3日に発表した。
今回の提携により、ソーファイの独自ステーブルコイン「SoFiUSD」を、マスターカードのグローバル決済ネットワークにおけるカード取引の清算手段として利用する取り組みが検討されるという。
カード決済では通常、取引後に発行会社と加盟店契約会社の間で銀行送金などを用いた清算が行われる。今回の取り組みでは、この清算をステーブルコインで行う仕組みの検討が進められる。これにより、越境送金や企業間送金(B2B送金)などのユースケースにおいて、より迅速な資金移動を目指すとのこと。
またソーファイ・バンク(SoFi Bank, N.A.)は、マスターカードネットワークを通じて処理される同社のクレジットカードおよびデビットカード取引について、SoFiUSDでの清算を行う予定だという。
さらにソーファイ傘下の決済テクノロジープラットフォームであるガリレオ(Galileo)も、同社の決済カード顧客および発行銀行に対し、SoFiUSDによる取引清算の選択肢を提供する初期事業者の一つになる見込みとされている。
SoFiUSDは、ソーファイ・バンクが発行する米ドル建てステーブルコインだ。同行は米通貨監督庁(OCC)の監督下にある預金保険付き預金取扱機関であり、同ステーブルコインは現金により1対1で裏付けられ、即時償還が可能な設計になっているという。
また同ステーブルコインは、マスターカードのデジタル資産基盤「マスターカード・マルチトークン・ネットワーク(Mastercard Multi-Token Network:MTN)」でもサポートされる予定だ。MTNは、法定通貨、ステーブルコイン、トークン化預金などを接続するプラットフォームであり、従来の資金とデジタル資産の相互運用性を高めることを目的としている。
両社は今後、ステーブルコイン、法定通貨、トークン化資産の相互運用を活用した追加ユースケースについても検討する方針だ。
なお、昨年から米決済大手ビザ(Visa)も、米ストライプ(Stripe)傘下のブリッジ(Bridge)と提携し、ステーブルコイン連動型カードの提供を拡大している。この取り組みは、利用者が自身の暗号資産ウォレットに保有するステーブルコイン残高から、ビザ加盟店ネットワークで日常の支払いを行えるとのこと。
今回のソーファイとマスターカードの取り組みは、利用者の支払い手段としてステーブルコインを使うビザの取り組みとは異なり、カード決済後の清算プロセスにステーブルコインを活用している点が特徴となる。
参考:マスターカード
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